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アジアNo.1ゴルフ場~Spring City Golf and Lake Resort

(2005年9月記・2007年8月一部加筆修正)

中国の全ゴルファー憧れの聖地。そしてアジアの多くのゴルファーが一度は行ってみたいと思っている場所。それがスプリング・シティ・ゴルフ&レイク・リゾートだ。

スプリング・シティは雲南省昆明の郊外に位置する。空港からは高速道路を使って45分ほど(タクシーでいった場合は約150元)。全36ホールのゴルフコースとホテル別荘等を備えたリゾートである。36ホールのうちRobert Trent Jones Jr.設計のレイクコースは、米ゴルフダイジェスト誌をはじめとして多くのゴルフ雑誌等で何度も「中国一」もしくは「アジア一」の称号を授かっている。もう一つのJack Nicklaus 設計のマウンテンコースもこれらの雑誌でレイクコースに次ぐ評価を受けることが多い。

このリゾートは湖の横の山の斜面に作られている。中腹にクラブハウス等が配され、そこより下にレイクコース(7204ヤード・パー72)、上にマウンテンコース(7453ヤード・パー72)がある。

8番ショート。まっすぐ行ったはずのボールは
左からの緩い風に運ばれ、湖に消えた……

レイクコースではほぼ全ホールから湖の美しい景色を望みながらのラウンドとなる。山の斜面をフロントナインでジグザグに下りていき、バックナインで戻ってくることとなるが、中でも美しいとされるのは折り返し地点前の8番ホール。コース最下点へ打ち下ろしていくショートホールで、ティーグランドに立つと目の前に湖が広がり、はるか下のほうに湖に浮かぶようにグリーンが見える。グリーンの後方及び右は全て湖。実際にプレーした時は、グリーン奥のフラッグを狙ってフルバックティから172ヤードを、大きな打ち下ろしを勘案し150ヤード計算で打った。かなりいいショットだったのに、まっすぐいったはずのボールは長い滞空時間の中で左からの緩い風にゆっくりと運ばれ、グリーンの右隅にワンバウンドした後、湖に消えた。

湖沿いの9番ロングホールも美しい。右はずっと湖で、グリーンは湖に出張るように設けられている(本ページ一番上の写真参照)。

ほとんどのホールでティーグラウンドとフェアウェイの間に広いブッシュがある。バックティーからのラウンドの場合、200ヤードをキャリーで、それもまっすぐに打たないとブッシュを超えられないことが多い。ドライバーショットに自身がない人や調子が悪く曲がり気味の人には相当のプレッシャーになるはず。

各ホールは湖と平行に作られていることが多く、それらホールでは湖の方向に向かってフェアウェイが傾いている。その傾きに合わせてドライバーショットをドローやフェードで打てば距離がでるが、逆だと100ヤードも距離をロスすることがある。

マウンテンコースはアップダウンのある林間コース。林間コースといっても狭すぎず、比較的のびのびと打てるホールが多い。しかしいくつか大仕掛けがあるホールがある。例えば右ドッグレッグの18番465ヤードミドル。フェアウェイ右のバンカーはバックティから200ヤードから270ヤードにかけてのところにあるので常人なら超すことはできない。しかし手前に刻むと残りが250ヤード超となり、グリーン手前は深い草地となっているのでその前に刻まなければならなくなる。ティショットでバンカー左に置くことに成功しても、残りはブッシュ超えで200ヤードを正確に打たなければならない。

海抜2000メートルの高地にあるのでボールがよく飛び、アイアンショットはだいたいいつもより一番手短いクラブを使えばよい。ただしドライバーショットについては普段と距離があまり変わらないようだ。アイアンショットの距離が伸びたのにドライバーが変わらず(それどころか自分の想定距離より飛ばないことも多かった)、「年をとったかなあ」と悲観的になっていた頃、ふと気づいた。ランが極端に少ないのだ。フェアウェイがかなりやわらかいので最初のバウンドがフェアウェイに埋まりこみ、すぐにボールが止まってしまう。平地でもランが1~2メートルしか出ないということが多々あった。

芝のコンディションはきわめてよい。いくつかのホールでフェアウェイ上で多数の作業員が働いている姿を見かけた(全部で数百人のグリーンメンテナンス要員がいるのだとか)。ショットで芝が削られたところをレンガのようなサイズにくりぬき、そこに新しい芝を埋め込んでいる。こうしてターフの取れた跡すらほとんどない美しいフェアウェイが保たれている。グリーンは非常に速く、かつうねっているのでかなりおもしろい(といってもパット数は40を超えてしまった(汗))。

ラウンドはカートに乗って行う。キャディーは原則として2プレーヤーに一人つく。ラウンド後はチップとして2プレーヤーでキャディ1人に100元程度を渡す習慣になっている。

スプリング・シティーはリゾートとしても充実している。クラブハウスにはレストラン2つ、カフェ2つ、バー、マッサージ、スパ(足または全身マッサージ80元/1時間)、スイミングプール等がある。クラブハウスから湖と反対側(山側)には多数の別荘がマウンテンコースを囲むように建てられている。別荘は一期、二期、三期と分譲され、既に完売する人気なのだそうだ。ちなみに三期は、ゴルフ会員権3枚付きの3LDKでUSD 350,000だったとのこと。

別荘地敷地内は多数の花が植えられている ベットルーム(上)とリビングルーム(右)

緑豊かなコース、ゆったりとした別荘地、各所に植えられた花々。太陽の日差しが強く、しかし日陰や朝晩は湿度も高くないのですごしやすい。リゾート敷地内を歩いていると、ハワイのゴルフリゾートにいるような感じがしてくるといっても言い過ぎではないように思う。

クラブハウス内のレストランに関しては、「The 19th Hole」と名づけられた店のピザおよびハンバーガーはなかなかうまかった(小生、ハンバーガーの味には少々うるさいと自負があるが、中国で食べた中で最もうまかったかもしれない)。しかし一方でメインレストラン「Eagles's Nest」 で食べた、宿泊パッケージ込みの中華のコース料理は、作り置きなのか、どの皿もパサパサ感がありうまいとはいい難いものだった。また2軒のレストランはともに洋食・中華のいずれも出すようだが、どうせなら中華専門店と西洋料理専門店の二つに分けてほしかった。それに是非レストランの数を増やしてほしい。容易にリゾート外に食べには行けず、リゾート内で朝・昼・晩ととらなければならないことを考えれば、2軒のレストランでは飽きてしまう。

クラブハウスの建物は、満足いくものではあるが、壁のひび割れが目立ったりなど、改善を望みたい点もある。ビラに泊まる場合は広々としているのでいいのだが、ホテルに泊まると部屋の雰囲気は3つ星ホテルに毛が生えた程度。1泊1000元を超える部屋代に値するとは思い難い。スタッフについても、スターターを除いては、無愛想なもの、オーダーをまちがえるものなどもおり、改善の余地がありそうだ(スターターはにこやかでかつ親切で感じがよかった)。それから、リゾート敷地内にスーパーマーケットがあるが、品揃えが悪く、かつ非常に高い(市価の2倍~3倍)のもなんとかしてほしい。

ゴルフコースは一級品。気候もすばらしく(夏は日中20度強で、冬は10度をあまり下回らない)、各地からのアクセスもよい(シンガポール・香港から便利なのはもちろん、大阪からも直行便がある)。あとは米系のホテルチェーンがマネージメントにでも入れば最高級のリゾートとなると思うのだが。

(2005年9月記・2007年8月加筆修正)

DATA

スプリング・シティ・ゴルフ & レイク・リゾート
Spring City Golf & Lake Resort
春城湖畔度假村

住所:雲南省宜良湯池
電話:(0871)7671188
FAX:(0871)7671186
URL:http://www.springcityresort.com
練習場あり(リゾートゲストは10元/30球)




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